憎い沢庵
お寺の食事作法で難しいのは音を立てないこと。
食器の上げ下げはコツを掴めば何とかなるが噛む音を抑えるのは大変。
一番厄介なのが沢庵だった。
ところがこの面倒な沢庵が全食事に出てくるのだ。
しかも厚いのが二枚。
コツを教わったがこれも難しい。
少しずつ齧り取って奥歯ですり潰すのだ。
お茶に浸すのもふやけて効果的らしいがこれには抵抗がある。
とりあえず一枚は食事の最中に食べてもう一枚は最後まで取っておく。
全ての食器をお茶ですすいでご飯粒を沢庵で集めたりする。
残った調味料やだし汁とお茶のミックス汁を飲むことも初めて体験。
エコだと念じながら飲み干す。
口の中に沢庵を含んだまま「ご馳走さま」
食器の後片付けをしながら沢庵を噛み続ける。
沢庵を一枚にして欲しいとアンケートに記入。
かなり真剣なお願い。
朝食はお粥、味噌汁、ひじきの煮物。
ほうれん草の胡麻和え、漬物二種。