ダニエル・シュミット
「ヘカテ」などを撮ったスイスの映画監督が8月5日に亡くなった。
オペラ好きの人らしい耽美的な作品を作る人だった。
名前からドイツ人だと思い込んでいた。
ドイツ人といえばギュンター・グラスのニュースにも驚いた。
彼は終戦直前の17歳の頃ナチの武装親衛隊に入隊していたらしい。
1927年生れの彼がこの年になって発表すると言う事実が、重い。
ベルリンオリンピックの記録映画を撮ったレニ・リーフェンシュタールが最期までナチのレッテルに抗っていた事が思われる。ヨーロッパにはナチスに関わっていた事を隠しながら生きている人が多いのだろうが、作家や監督は来歴も作品とみなされる傾向があるから、難しい問題だ。
ナチス問題を考えるとイスラエルの横暴やアメリカのわがままが思われる。何故自国の論理を暴力を使ってまで他国に押し付けようとするのだろう。
私は暴力より耽美派。