高校の思い出は
いつも懐かしく思うのは「樹」だ。
講堂横にあったナンキンハゼ、中庭のミモザ、化学教室近くのユーカリ。
体育館近くに植えてあった小さな八重桜。
90周年の同窓会行事後に思い出の樹たちに会いに行った。
植え替えてあったがナンキンハゼは健在。
ただ紅葉が美しい樹なのにチョンチョンに刈り込まれてしまって可哀相。
可愛いテトラパックのような実も生るのだ。
「ハゼ」と聞いてアレルギーの私は身構えたが安全な樹であった。
中国原産の木蝋用のこの樹は近隣の田畑の間でもよく見掛けた。
ハート型(スペードの方が近いかも)の葉が揺れるのをよく見ていた。
ナンキンハゼの樹を見かけると高校時代を思い出す私だ。
中庭には背の高いミモザがあった筈だが見付けられなかった。
春の心地良い季節に黄色い花が咲く。
クセのあるミモザの香りの中でウトウトするのは幸せだった。
教室中が何となく黄色く感じる日々、花期は短かった。
花に手が届かないノッポの樹が好きだった。
ユーカリも見付からない。
葉を一枚もらって香りを嗅ぎたかった。
よく会いに行った樹だ。
あんなに大きな樹は珍しい。
どうなったのだろう。
学校の樹はいつまでもあるようなつもりで居た。
校舎や講堂が建て替わっているのだ。
建物より簡単に切られたり移植されたりするのだろう。
がっかり。
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