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June 13, 2006

ジャケット

060613

きついイントロだった。

拘束衣を着けられ狭いロッカーに閉じ込められるという実験的治療を受ける元兵士。闇の中で過去のフラッシュバックが起こり忘れていた事を思い出す。湾岸戦争・痛ましい母娘・警官殺し等など。

度を越した恐怖の中で彼は未来に行ってしまい、自分の死ぬ日を知る。
こういったトホウも無いフィクションを超マジメに観せられると恥ずかしい気がするが、テーマが優しいので良し。

ラストが救い。内容に反して悪い後味を残さない。
私がアメリカ映画を嫌うのは安易なハッピーエンドのせいだが、これには納得。

私たちが抱える色々な問題が提起される。
戦争は勿論、心を病むということ、病院、医師、患者の意思や尊厳、子供を取り巻く環境、孤独、等々。

意外なのはジョージ・クルーニーとスティーブン・ソダーバーグの共同プロデュースだという事。ソダーバーグは判るがクルーニーは役者としてしか知らなかったので、観る目が変わりそう。

キャストは好み。芸達者揃いが嬉しい。
エイドリアン・ブロディはケンローチの映画が印象的だったが今回も上出来。
キーラ・ナイトレイは益々ウィノラ・ライダーに似てきた。

レイトショーの後の帰る道々、教員と医師は人間好きな人であって欲しいとしみじみ思った。人間嫌いに教育や治療は向いていない。
私が子供の頃なりたくなかった(!)職業が教員と看護士だった。きっと彼らに酷い遭ったせいだと思う。


ストーリーとは外れた感想まで持ったが、要は、色々考えさせられる良い映画だった。

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