長江哀歌(ちょうこうエレジー)
現代中国に興味がある。
あの大きな国の地方はどんな暮らしをしているのだろうか。
観光地や都市情報は多い。
言葉も異なるという大きすぎる国だ。
足並みが揃っているとは思えない。
長江・三峡ダムに沈んで行く町へ人を探しにやって来た男と女。
言葉は少ないが状況は理解出来る。
主人公はツルハシで建物を解体する仕事に就く。
沈んでいく町を何故わざわざ壊すのだろう。
爆薬で壊す場面もあるが、主人公たちは手作業だ。
日当60元。
中国にアスベストの問題は無いのだろうか。
気になる。
山西省から妻を捜しにやって来た男。
16年前に帰省したきりの妻をビルを壊しながら待ち暮す。
その町で出会う色々な人たち。
3千元で結婚し逃げた妻との淡々とした再会。
山西省から夫に会いに来た女。
この地での夫の生活を探る質問を繰返す。
離婚のために来たのは真実だろうか。
主人公の行く末を案じてしまった。
絵の綺麗な、言葉の少ない映画らしい映画であった。